Bits Archive: October 2005

 

October 1, 2005

Have Fun with DOLBY BITS!

はじめまして、ドルビー日本支社代表の伏木です。

本日よりドルビーのオフィシャルブログ、BITS!を始めることにしました。
"bits"とはもちろんデジタルデータの単位なわけで、例えばiPodに音楽を取り込むとき、私ならMP3じゃなくてAACを選ぶわけですが、そのデータ量を96kビット/秒で済ませるか、192kビット/秒と倍の量で行くかで、音質にも影響します。ではどこまでも多くすればいいかと言うと、それ以上の差はあまりなかったりします。
このネーミングに込めた意味というのは「冗長ビット」、つまり余剰分の、取るに足らないような情報なんですけど、そういう遊び部分が欠落すると世の中、なかなかうまく運ばないんですよね。
と言うわけで、あまり会社の枠に縛られないで、「遊び」「趣味」等々のBITSで登場スタッフ各自のキャラを反映しつつ、公式情報を扱うドルビーホームページには載らないような、我々独自の半端な但しそれなりに思い入れのある話を投げかけて行こうと思います。
また、ユーザーの方にドルビー技術を実際に自宅で使用していただいての「体験的ブログ」も進めて考えています。
どうぞよろしくお願いします。


October 4, 2005

世界ではじめてのサラウンドCDは

中島みゆき「歌暦」って知っていました?


ドルビーの日本支社の3つある会議室と視聴室には、それぞれブドウの種類と年号が名前に入っていて、どれも私たちドルビーにとって大切なエピソードを持っています。

例えばゲームスタジオは「シラー1987」。

1980年代、当時サラウンドと言えば映画の世界だけのもので、音楽CDをサラウンドで!なんてことは、日本はおろか世界中でも存在しませんでした。その頃私は一人でサラウンドの伝道師として日本全国イロイロなテレビ局やスタジオをまわっていたんですが、そこで出会う人たちの中には、映画のあのサラウンドの迫力、臨場感を音楽の世界でも挑戦したい!と言ってくれるエンジニアが何人かいて、そんな熱い思いが1987年、中島みゆきのライブ・アルバム「歌暦」で花開いたのです。どうして世界初になれたかというと、ここだけの話、本社は「絵なしはNG!」と言ってたから。


















October 11, 2005

今日は私の原点・・と言うか少年時代のことを少々。


これが私のお宝です!!

ラジオ技術1963年12月号。 当時は垂涎のテープレコーダ特集でした。

昔から(半世紀近く!)この世界には血が騒ぎます。


小学生の頃はラジオ少年で、自宅の端からの二軒先の家まで屋根伝いに

20mのアンテナを張って、こっぴどく怒られたり、無免許電波飛ばしたり、

ホントはHAMをやりたかったんですがお金が無かったです。


中学からはとにかくテレコで遊びたくて放送部。みんなでドラマを作って

「高校放送コンテスト」に応募。見事!広島代表として東京の全国大会に!!

確か東京駅のステーション・ホテルに泊まったと思います。

東京の印象というか、風情のないところで、下駄履き姿で歩いていると

みんなからジロジロ見られてました。


う〜〜ん、なんだか履歴書を書いてるみたいになっちゃったんで今日はここまで。

人気のブログがどんなこと書いているのか、ちょっと覗きに行って来ます。






October 18, 2005

人気のブログ、いろいろ見てきました。

今日はちょっと流行文体調で!















広告代理店の人は「まずとにかく、眞鍋かをりのココログを見るように」ときつく言うんですね。でも、団塊オヤジのアタシにはあの若者調会話の文体なんか身に付いてない!性格的にもおとなしい私( ̄Д ̄;) は、体内のお笑い成分が1%にも満たないのに、ブログだけバカ受けに体質変換できるわけないです。ど〜やったら、あんなに楽しそーにブログが書けるのか?誰か教えてください。


でも、本当にいろんな人が自分のブログを持ってますねえ。あまりにいっぱいあるので、ついいつもの情報検索モードに入って行き着いたのがたまたま小島秀夫さんのブログだったんですけど、MSG4のことも出てくるし、話の内容が濃いので、あーいうのがいいんだよなと思うわけです。それから強度の技術オタッキーさ、モロ出しm(_ _)mの古川享さんのブログ。面白くてしかもためになりました!!!超弩級です。


あっ、お断りしておきますけど、写真のブログは実存しません。

今回、ブログを渡り歩いてのホットな印象をアタシなりにイメージにしてみたもので、スクリーンショットを複数コラージュして、絵は自分で描きました。


ところで眞鍋かをりさんって、グラビアアイドルだったんだ!と、そんなことも知らなくてスミマセン。アタシは巷のブログを丸ごと打倒すべく、いずれVLOGを立ち上げます!デジカメをビデオ
カメラに取りかえて、5.1chのニュース映像配信だ!と宣言したいなあ・・・


好奇心の尽きない伏木でした。











October 21, 2005

絶対見つけられないお店

社内ではかなりの食道楽と言われています。確かに子供の頃から貧乏長屋で美食(偏食)をしていたという暮らしぶりが何ともアンバランスな自分です。で、今日は皆さんが捜しても見つからないお店紹介!?



《ユーラシアン・デリカテッセン》

僕が東京に出てきて、まず惚れた店。六本木交差点の近くで細々と営業していたお総菜屋さんです。外人さん相手に商売されていて、ハムやサーモンマリネで我が家の食卓をよく飾りました。絶品だったのはレアチーズケーキ。家族の誕生日はこれと決めて、長年買い続けていたので、最初は一台2000円ちょっとだったのが、最後には4700円くらいまでになったかな。基本的には予約販売でしたが、たまにブラッと立ち寄って買えることもあって、1/4台ならちょうど2人分でしたね。しっかりした重みと酸味のあの味を超えるレアチーズケーキには未だにお目にかかれない。お店の切り盛りは最初の頃の年配のおかみさんから娘さんに代替わりして、小さな女の子がいたのでどこかで三代目になっていてくれているといいですね。


《味遊》

西麻布。細い階段を地下に下りると、フレンチを肩肘張らずお箸で食べさせてくれる店があって、ワインに付き合ってくれるT君とよく通いました。「店仕舞いすることに」と店長から聞いてほんとに残念の思いがまだ甦るくらい。僕はそのころから赤ワイン派だったけど、お店の話では9割近くが白のお客さんと言っていました。1980年代の国内ワイン事情でした。


Un Dining

和洋折衷の小皿懐石みたいなレストランで、リーズナブルでオシャレ。愛用しました。銀座から昭和通りを超えますが、今では、うち山、友せき、ベットーラ、さらにWanofuまで、おいしい店が揃うエリアです。ある時、本社男性スタッフと二人で行った時、「予約でいっぱいだけど8時までなら」と言われて食事を始め、気が付いたら周囲は見事なまでに全席若いカップルばかり。壮観さに一瞬たじろいでしまった。考えてみるとその日は214日。日本のバレンタイン事情でした。2004年閉店。


《そろり》

関西うどん文化圏人にとって関東の黒い出汁はどうも馴染めなくて、おいしいうどんを見つけるのはなかなかの苦労です。六本木からテレ朝通りを越して、もう少し先にあった関西手打ちの「そろり」はまさに待ちかねていたうどん屋さんの登場で、僕は当時の飯倉のオフィスから延々歩いてランチに出かけたりしたものです。シンプルモダンなインテリアで、若いスタッフが頑張っていたので、これも定着してほしかったお店ですが、3年くらいで突然消滅しちゃいました。この世界、厳しいですね。


以上、僕が贔屓(ひいき)にしていたお店の中から、惜しくも消えてしまった名店を記憶の箱を開いて紹介しました。もし消息をご存知でしたら、教えてほしいです。




October 25, 2005

Widgetです

我が家はマックが闊歩するiFamilyで、Apple Classicをかつて旺盛を極めた六本木STEPで購入して以来、どれも捨てずに残っているので全部で11台かな、そのうち5台が現役で一人一台です。ファミリーパックというのは我が家のためにあるようなものですね。



つい最近、ハードとテクノロジーにはまるで頓着ないうちの奥さんが突然、「私もiPodが欲しい」と言い出したのを聞いて、iPodもついに一般市民のものになったんだと感じました。そして、「シメシメこれで第二世代iPodをカミさんに譲ってアタシはビデオiPodを新規に・・・と言うシナリオが成立!」とほくそ笑む。


ところでiTunesに曲をため込むとき、これまでひとつ足りないと感じていたのが歌詞の扱い。手元にないと歌いたいとき困らない?

この問題がウィジェットで解決されたのを早速体験しました。ウィジェットというのはMacOSでデスクトップの裏画面に時計とか地図とか辞書とか便利なツールを並べておいて使いたいときに呼び出せるオシャレな機能なんだけど、iTunesで曲を再生するとSing that iTunes!というのが歌詞を捜して表示してくれる仕掛けがあるとのこと。


試してみると結構使える。素晴らしい!と感激ついでにテキスト表示された歌詞をせっせとiTunesの歌詞タブの中にコピペする。どこのデータベースから持って来るのか不思議だけど、ちょっと英語の歌詞の方が反応が早いみたい。「マイアヒ」は曲名の日本語部分を捨てて検索したら出てきました。かぐや姫や川嶋あいの曲は歌詞が見当たらないだと!おいおい、ミリオンセラーでも古いのは対象外なの?それとも根暗系の曲は除外したのかなあ・・・

こんな歌詞機能は本来1150円のファイルの中に組み込んでしまえばいいと思うんだけど、元々ディスクに歌詞カードを付けるとその分の著作権料も負担しなくちゃいけないと聞いているので、低価格路線では苦しいところなのかなあ。


僕らはvisionaryと呼ぶんだけど、アップルって未来が見える会社なんですよね。マイクロソフトが音楽配信の条件面ですら行き詰まっている間に、「株主のディズニーとは友達だから」とか言って、米国ABC放送番組の配信をiTunesで具体化してしまった。とりあえず連ドラ5本だけでもね。最近ニュースなどで耳にする「放送とインターネットの融合」って何をするのかよく見えないところがあるけど、放送って電波に頼っている限り、結局ローカルでしょ。Podcastはそれをグローバルに推進するかも知れないくらいの衝撃的な潜在力を持っていると僕は思う。時間と場所の制約も取り払ってくれる。もちろん電波の即効性はそれでも強いですが、例え話で言えば、駅の売店で買い損なう類のものから、いつでも世界のどこの図書館からでも買えるものに番組が変わるという感じかな。だから僕は新しいビデオiPodに触ることでそのワクワクを感じたいわけです。ネットインフラに乗せて誰もが使うには今のPodcastへのアクセスはもっとサイト自体をオープンにするとか、UIも改良が必要ですが、このビジネス、仮想市場の仕組みをしっかりものにした三木谷さんも、音楽配信に続くビジネスチャンスの仕組み作りでスティーブ・ジョブズにいいとこ取りされるかも知れないと思うとうかうかしていられないですよね。


Widgetで地図検索

少し前に歌詞検索のSing that iTuneについて書きましたが、今回はWidgetの続きです。MacOS Dashboardを開くといくつかのWidgetが標準で引き出しの中に用意されていて、僕はカレンダー、時計、電卓、英語辞書、そして地図を並べています。どれもデザインセンスは文句なし。その他にも世界の天気、株式、Sing that iTuneを加えていますが、地図についてはインターフェースが英語なのでこれまた米国の地図検索だけだろうと高をくくってこれまで中身は見ないでいました。ところが、ふと画面の下にsatelliteとの表示があることに気づいて、これがGoogle Mapであることを発見、もしや例の世界中のどこでも衛星写真が見れるヤツ (Google Earth)かな、でもあれはWindowsだけだと聞いていたしおかしいな、とか考え始めてようやく触ってみたのです。皆さんはすでにご存知のことかも知れませんけど、僕にはこれは発見でした。


ロンドンのナイツブリッジを検索するとちゃんと地図が現れましたが、パリは反応がありません。やっぱり英語圏だけかと落胆しつつ英語でTokyoと入力すると地図が出るではないですか!そうなると俄然気分も乗ってきて日本語で会社の住所を入れてみる。使えそー!!



October 28, 2005

ジャンクもお宝になる話

モーツァルト『小夜曲』K.525 モーリス・エヴィット指揮

お宝パート2は中学生の頃手に入れたレコードです。広島の本通り商店街にある小さなレコード屋の店先に、ある日バーゲンセールとおぼしきレコードをぎっしりと詰め込んだボックスが出ていたんですね。僕は自然に引き寄せられるように立ち止まりました。


何しろ放課後といえば、市内の至る所に出かけて、ジャンク品の真空管・電子パーツ・同軸ケーブルなんかを漁ってましたからね。で、その箱の中から一目でジャケットの絵に惹かれて抜き出したのがこのレコード。何と米国ハイドン協会発売の輸入盤だよ。ジャケットの横文字をたどって演奏者を確かめるとMaurice Hewitt…もしやこれって、「エヴィット」のこと?当時、ラジオ技術で毎月レコード評を書かれていた西条卓夫氏絶賛の演奏で、田舎で目にするとは思ってもいなかっただけに、血の気が引いていくようなショック状態、たかだか数歩の店内のレジまで行くのに誰にも悟られないよう胸に抱えて小走りに。すごく運命的な出会いのような気がしてしまうのです。僕が買えたということは、500円以下だったはず。

写真をよく見ていただくと、ジャケットの左上にJOFKのシールが貼ってあるのでNHK広島の放出品です。裏面には丁寧な字で演奏時間が書き連ねてあります。

後年、西条氏のところには上京した折りに仲間と図々しく押しかけてお話まで聞かせて頂いたりしました。


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さらに続く・・・